2013年8月29日木曜日

拡大縮小 - 3Dプリンタのための PTC Creo Elements/Direct Modeling Express4.0 Tips 01

 近頃は巷で3Dプリンタってものが流行ってるらしいじゃねぇか、じゃあ俺も一発やってみるか!みたいに落語の登場人物のようなノリで3Dプリンタを買ってみたものの、3DCADの使い方なんかわからねぇよ!って方々のために「PTC Creo Elements/Direct Modeling Express4.0」が(フリーソフトでは)いいんじゃね?というスタンスなのですが、「まあでも複雑な物はつくりにくいよね」とか「3DCADを上手く簡略化してるけど便利な機能も消えてるよね」とか文句だけは言ってて、じゃあ実用的かつ入門的にCreoElementsを使いこなすにはどうするのか?って考えた時に、「ネットに転がっているデータを3Dプリンタで出力する前にちょこっと弄りたい」ってニーズは少なからずあるんじゃ無いか?と思い立ちまして、そんな方向からのTipsをまとめてみようと思いました。

 まずは3Dデータのお話から。3Dプリンタで出力するために一般的なのは「STL」(拡張子.stl)というファイルです。「STL」は「Standard Triangulated Language」の略で、米3D Systems社が開発したフォーマットで元々が光造形によるラピッドプロトタイピングシステムで使用するための物らしいです。名前の通り三角形で立体を表現するフォーマットなので製造用には(適切な精度であれば)良いのですが、3DCADでデータを弄ろうと思うと苦しい場面が出てきます。製造の現場では(異なる環境間での)データのやりとりはIGES(アイジス、アイジェス 拡張子.iges .igs)が主流の様です(特に自動車業界)。ただ、IGESはソフト毎にデータの扱いが異なる部分が多いらしくデータが化けることがあったりします&私の個人的な感情も踏まえて、このサイトで扱うデータはSTEP(ステップ 拡張子.step .stp)という形式を使いたいと思います。※3Dデータのフォーマットについて細かく言い出すとキリが無いので詳しくはググって下さいw
 
 と、前置きはこれぐらいにして、ネット上で落ちていた3Dデータを拾ってきたけどうちの3Dプリンタで出力するにはちょっと大きい/小さいぞ?どうしよう?という状況に陥ったとします。拾ってきたデータは下図のような螺旋状の物体ということにします。

図1 螺旋的な物体


そんな時は、図2 「Modeling」→「3D編集」→「その他」→「拡大縮小」を選択して...

図2 この辺にあります


ウィンドウが出てきたら、①「パーツ」を選択して、拡大縮小したいオブジェクトをクリックします。次に「縮尺」パラメータを、大きくしたい→ 1~、小さくしたい→ 0~1で設定します。まずは半分に縮小してみましょうか、0.5と入力して完了ボタンをクリックします。

図3. 「拡大縮小」設定


はい、小さくなりましたー\(^o^)/ 逆に大きくしたい場合はたとえば1.5倍に拡大すると...図5のようになります\(^o^)/

図4 小さくなっちゃった!

図5 大きくなっちゃった!


 拡大縮小の時に図6のようなご確認が出ることがありますが、「はい」で大丈夫かと思います。特に3Dプリンタで出力する場合はこの後STLで出力し直しますので特に問題は無いでしょう。

図6 ご確認


 というわけで、作業が終わったら「ファイル」→「保存」を選び、ファイルタイプを「STL」にして保存すれば拡大縮小したものを3Dプリンタで出力できるようになります。まあ拡大縮小くらいなら3Dプリンタのソフトに機能があったりする気がしますがw 次は同じ部品を一度に出力するために部品を並べたりしてみましょうか?しーゆー\(^o^)/